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就活コラム
COLUMN

ガクチカでボランティア経験を書くときは?注意点や伝え方のコツを紹介!

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ボランティア活動をしている大学生の多くは、ボランティア経験を就活のガクチカのエピソードとして使おうと考えているのではないでしょうか。しかしボランティア活動はガクチカのあるあるエピソードの1つであり、目的や価値観が企業がおこなうビジネスと大きな隔たりがあるのが難点です。今回はガクチカでボランティア活動のエピソードを伝えるときの注意点やコツ、企業から見たボランティア経験者の懸念点を紹介していきます。面接官にウケるボランティア活動のガクチカはどのように書けばいいのでしょうか。

目次

  1. ガクチカでボランティア経験を用いるのはアリなのか?
  2. 【デメリット編】ボランティア活動のガクチカ・企業の捉え方
  3. 【メリット編】ボランティア活動のガクチカ・企業の捉え方
  4. ポイントと注意点・ガクチカでボランティア経験を用いるとき
  5. 面接官は「ボランティア経験を用いたガクチカ」のどこを見ているのか
  6. 【例文あり】ボランティア経験をガクチカで書くときの書き方
  7. まとめ

ガクチカでボランティア経験を用いるのはアリなのか?

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結論はもちろんOK!

ガクチカでボランティア活動のエピソードを使うことはもちろん問題ありません。
ただ、ボランティア活動を経験している学生は少なくなく、「カンボジアで学校を建てた」や「ネパールで子どもたちの支援を行った」などのエピソードは、面接官からすると「またか…」と思われる話でもあります。
またガクチカでよくある失敗ですが、ボランティア活動の内容が豊富なばかりに、今までどんなことに取り組んできたのかを語るだけになってしまい、きちんと自分のスキルや人となりをアピールできるガクチカにならないというパターンもあります。
 

注意点の多いボランティア経験を用いたガクチカ

さらに、ボランティア活動と企業がおこなっている経済活動の目的や方向性は異なります。例えばボランティアは無償でおこなわれるものですが、企業の経済活動は利潤を求めておこなうものです。そのため、ガクチカを通して、学生の価値観にボランティア精神が根底にあるように見えてしまうと、入社後にきちんと利益を求めて仕事をしてくれるのかという不安点が出てきます。ガクチカで安易にボランティア活動のことを用いると、企業にとって懸念点が多く残るガクチカになってしまうこともあるのです。

【デメリット編】ボランティア活動のガクチカ・企業の捉え方

ボランティア経験を用いたガクチカは、企業にとって懸念点の多いことがわかりましたが、具体的にはどんなことを感じているのでしょうか。まずはデメリットな点からです。これらの地雷を踏まないようにガクチカを作っていく、あるいは面接官から質問されたときにこれらの地雷を踏まないように答えていく必要があります。
 

◇お金に対する価値観が違う?

前述したようにボランティア活動は無償でおこなう活動です。基本的に利益は求めず、目的が達成できれば活動として成功ということになります。一方、これから入社する企業がおこなう経済活動は、いかにコストをかけずに最大限の利益を出せるかということを求めていきます。
そのため、面接中に採用担当者から利潤を追求することを軸にしたビジネスの話をすると、違う観点から受け答えをしてしまう学生もいるようです。この場合、入社後にきちんと利益を出すことを第一に仕事をしてくれるのかという懸念点が出てきてしまいます。
 

◇ストレスに弱い?

ボランティアに従事している人は「自分のことよりも人のために動く」ような人格者が多く、ボランティア団体内でトラブルが起こることは少ない傾向にあります。そのため、争いごとなどのトラブルに対しての耐性が弱いのではないかと考える面接官もいるようです。社会に出るとわかりますが、会社では今までに出会ったことがないような人とも一緒に仕事をしていかなければなりません。ボランティア活動を通して多くの方と交流を持つとはいえ、あくまでもボランティア精神のある人たちであったことを忘れないようにしましょう。
 

◇なんとなくボランティアをしていたのでは?

最近はサークルとしてボランティア団体に参加しているところがあったり、ボランティア活動を気軽にできる窓口が増えてきました。また大学生は自由に使える時間が多いため、その時間を使って海外でボランティアをするサークルもあります。困っている人を助けたいという思いから活動をしている人もいれば、中には「海外に行けるからボランティアサークルで活動している」という人もいるようです。そのため、こんなにもボランティア経験のガクチカが増えてくると「本当に目的を持ってボランティアをしていたのだろうか」という疑問が面接官には湧いてきます。
 

◇責任感はきちんとあるか?

ボランティアでは活動に見合ったお金を貰って責任をもって結果を出すのではなく、あくまでも自分自身が相手のためを思って活動をするものです。とくに学生団体のボランティアは自分の生活に支障が出ない範囲内で、特に明確なゴールを設けることなく活動をしていることが多く、明確な目標を設けて報酬を得るために責任をもって活動する企業からすると、責任感の低さが気になるところです。
 

◇仕事をボランティアと同じだと考えていないか?

ボランティアを経験してきた学生の中には、仕事とボランティアを同じものだと考えている人もいるようです。社会人になると上司から「仕事はボランティアじゃないんだから」と言われることがあります。仕事とは報酬に対して責任をもって求められる結果を出すことです。厳しい言い方をすると、いくらお客様のためとはいっても自分自身の赤字を出してまで尽くす義理はビジネス上ありません。ボランティア精神のままビジネスをしてほしくないという考えが、企業側にはあります。

【メリット編】ボランティア活動のガクチカ・企業の捉え方

一方で、ボランティア活動をガクチカで書くと良い面もあります。
 

◇ガクチカの目的や目標を明らかにして話しやすい

ボランティア活動には何かを解決しようとする目的や目標が必ずあるはずです。
そのため何を目標にして力を入れてきたのかを話しやすく、その取り組みの中でどんな困難があったのか、結果的にどうだったのか、どんなスキルを得られたのかと順々にわかりやすく話を展開することができます。ガクチカでは論理的な話の展開が好まれるため、ボランティア活動のガクチカを書く際は、目的・目標が何だったのか明確にしてから作成を進めていきましょう。
 

◇主体性・行動力をアピールできる

ボランティアは周りからやれと言われたり、何かの対価のためにやるのではなく、自らの意思で行動を起こす活動です。そのため主体性や行動力をアピールすることができます。自ら問題点に気づき、それを解決するためにはどうしたらいいのかを考え、行動し、上手くいかないときには改善点を考えていきながら、ボランティア活動を進めてきたと思います。自分のボランティア活動の中で初めにどんなことを考えて行動に移そうとしたのか、活動中にどんなことを感じたのかを分析して、まとめてみましょう。

ポイントと注意点・ガクチカでボランティア経験を用いるとき

ボランティア経験のガクチカに対する企業の見方や捉え方が分かったかと思います。
ではこれらのデメリットを無くし、メリットをより際立たせてガクチカを作成するにはどうしたらいいのかを考えていきましょう。
 

ポイント①:ボランティア前後の話をする

ボランティア活動という経験を元に何を得ることができたのかをアピールしましょう。
そのためにはボランティア活動をおこなう前の考え方と、ボランティア活動を経験した後の考え方の違いを伝えるとわかりやすくなります。何を学んで今後にどう活かすことができるのかまで話すことが出来たらより良くなります。
 

ポイント②:目標や目的を組み込む

「ボランティアをしている人はなんとなく取り組んでいたのではないか」という企業側の見方もあったように、この部分を払拭するため、ボランティアをする目標や目的は何だったのかをきちんと述べましょう。ボランティア活動自体の目的のほか、自分自身がボランティア活動をしようと思った動機や、自分なりの活動中の目標も盛り込めると、その人の人となりがわかるガクチカになりとても良いです。
 

ポイント③:企業で活きる学びを伝える

「仕事とボランティアは違う」「ボランティアの方向性はビジネスと反対」というデメリットがあった通り、ボランティア活動の内容をそのまま入社後の仕事の取り組み方へ転換させるのは難しいです。そのためボランティア活動で学んだことや得たスキルを企業でどう活かすかについて話すときには、ボランティアの価値観をそのまま盛り込まないように気を付けながら、違う視点でアピールするのがベストです。例えば、ボランティア精神という言葉は使わずに近い意味で「相手の立場に立って考え行動する力」というと、客観性を持ちつつ行動力があることを伝えられます。なお、ガクチカで仕事への活かし方を話すときには、その会社で活躍する人はどういう働き方、考え方をしているのかや、企業としてどういう人材を求めているのかを抑えておくことも大事です。
 

注意点①:ボランティアの規模・内容は関係ない

どんなボランティアであれば面接官への受けがいいのか、どのくらいの団体であればアピールしていいのかという質問もありますが、ボランティアの規模や内容はガクチカの評価にはつながりません。これから面接官はガクチカから何を見ているのかを紹介しますが、ガクチカではこれまでの実績ではなく、あなた自身の性格や物事への取り組み方、どんな価値観を持っている人なのかを見ています。そのためボランティアの規模や内容は気にせずに、これらを盛り込むことを意識していきましょう。
 

注意点②:ビジネスとボランティアの違いを理解しておく

ガクチカは完璧に作成できても、ガクチカをもとに面接で質問をされたり、企業の事業に関連した話を面接官とする機会があるかもしれません。その際、ボランティア活動とビジネス活動の違いをきちんと理解しておく必要があります。ボランティア精神で仕事への取り組み方を話してしまうと「利潤を追求して働く本質をわかっていないな」と思われてしまいます。
 

注意点③:1日ボランティアをガクチカにするのはやめよう

1~2日の単発のボランティアというものもありますが、それを大学4年間で一番力を入れて取り組んだこととして話すのはおすすめしません。なぜならガクチカを作るために取り組んだように思われるからです。再度自己分析をして、大学4年間に見合うガクチカを探してみましょう。
 

注意点④:嘘をつくのはやめよう

ボランティア活動のガクチカについて説明するサイトは多く、それを参考にボランティア経験がないのに嘘をついてガクチカとするのはやめましょう。面接官はこれまで何百、何千という就活生のガクチカを聞いていますから、嘘がすぐにわかります。また深掘りの質問をされると大抵歯切れが悪くなったり、話が嚙み合わなくなったりします。嘘はつかない、話を盛らないガクチカでいきましょう。

面接官は「ボランティア経験を用いたガクチカ」のどこを見ているのか

◇ビジネスとボランティアの違いを理解しているのか

やはりここが最大の懸念点です。文章にしてガクチカに盛り込む必要はありませんが、仕事への活かし方で最後にガクチカを締めるときに、ビジネスとはズレた考え方を書いてしまわないように注意しましょう。
 

◇目標・目的を持って取り組んだのかどうか

ボランティア活動のガクチカに限らず、目標や目的をもって取り組めていたのかという点は大切な要素です。自分なりに何を目標にしていたのか、チームとしてはどういう目的で活動していたのかまで深掘りをしておくといいでしょう。
 

◇ボランティアで得た学びは何か

力を入れて取り組むだけではいけません。最終的にその取り組みがあったことでどんなことを学んだのかも面接官は見ています。ただやる人よりも、何かしらの成果や学びを得てくれる人のほうが成長する伸びしろがあるからです。
 

◇学生の価値観・個性

これはガクチカ全体で把握しようとするものです。取り組みを通してどんな学びができる人なのか、どんな目標を設定する人なのか、なぜボランティア活動のしようと思ったのかなどを知ることで、その人が大切にしている価値観や考え方、その人の性格が見えてきます。それらを基に自社の社風に合うかどうか判断し、自社で成長する見込みがあるのか、活躍する見込みはあるのか考えます。
 

②なにがモチベーションになっているか

ボランティア活動が「頑張ったこと」であるならば、「頑張ろう」と思った気持ちがどこかにあるはずです。仕事においても「取り組むぞ!」という気持ちをもって仕事をしてほしいと企業は考えています。そのためガクチカを通して、学生が何にモチベーションを感じるのかを確認することで、実際に会社の業務に着いたときのイメージができます。
 

⑤伝える力があるか

最後は基本的なコミュニケーション能力です。何も知らない人(面接官)に対して、きちんと分かりやすい言葉で自分の経験を伝える能力があるのかどうかも見ています。

【例文あり】ボランティア経験をガクチカで書くときの書き方

では実際にどのような書き方でボランティア活動のガクチカを書いていけばいいのか、確認していきましょう。
 

①自分が力を入れて取り組んだことは何だったのか簡潔に伝える

まずは結論として、何のボランティア活動に力を入れて取り組んでいたのかを伝えます。
初めに結論を言うことでわかりやすくなり、その後の話の流れもスムーズになります。

例)
私はゼミの指導教員が主導する被災者支援のボランティア活動に力を入れてきました。
 

②ボランティアをおこなうまでの経緯、目標、課題を伝える

次にそのボランティア活動をおこなうまでの経緯や、どんな目的や目標をもって活動してきたのか、活動をする中でどんな課題があったのかを伝えます。ここで自分の考え方や、モチベーションの源泉、物事への捉え方を面接官へ伝えることができます。

例)
自分の祖父母が豪雨被害で被災者になった経験から、困っている人を助けるお手伝いがしたいという思いが強くありました。入学した社会学科の教授が、自分が主導するボランティア活動について授業で紹介するのを見て、興味を持ち1人で参加を決めました。初めは知っている人がおらず、また年齢層もバラバラのチームの中で協力していけるのか不安でした。
 

③活動を通して行動したこと、考えたことを伝える

次にそうした課題や困難を受けて、自分はどのような行動をとったのか、どんなことを考えながらボランティア活動をしていたのかを言います。

例)
しかしここが自分の人見知りな性格を直す機会だと思い、ボランティア活動後は必ずメンバー1人と話をするようにして、それぞれの思いを聞くようにしました。またせっかくこんなにもメンバーの思いを共有しているのだから、ブログ形式のボランティア活動の紹介サイトを作りたいと考え、実行に移しました。
 

④結果的にどうなったのか、どんな学びがあり、仕事へどう活かしたいのかを伝える

最後に結果を述べます。そしてボランティア活動を通してどんな学びがあったのか、仕事へはどのように活かしていきたいのかを述べましょう。

例)
サイト運営の結果、ボランティア活動の宣伝にもなり、企業からの支援金も昨年比120%になりました。支援企業やボランティアを受ける方からはメンバー1人1人の気持ちがよくわかると好評でした。また私自身もボランティア活動を通して、人見知りが直り、誰とでも分け隔てなくコミュニケーションを取れる力や積極性が身につきました。御社に入社後もこの積極性は失わずに、業務に努めていきます。

まとめ

ボランティア活動をガクチカで書くときのポイントや注意点、書き方などを紹介してきましたが、いかがでしたか。あるあるエピソードではありますが、ボランティア活動とビジネスの違いから企業側として懸念点を持っていることが分かりました。是非注意点を抑えて、ボランティア活動のガクチカを作成していきましょう。

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