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就活コラム
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理系に向いている職業は?人気の業界から学部別のおすすめ職まで紹介

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就活では、それぞれの強みを生かせる仕事を探すことが大事です。新卒の場合、特別な資格は必要とされない場合がほとんどですが、学部によって向き不向きはあると考えられます。理系の学生におすすめな業界や職業を見ていきましょう。

目次

  1. 理系は就職に有利?
  2. 理系に向いている仕事
  3. 理系に人気の業界
  4. 平均年収ランキングTOP3
  5. 学部別のおすすめ職業
  6. 学部の特性も考えて自分に合った職業を見つけよう

理系は就職に有利?

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理系にはさまざまな学部があり、それぞれの分野に関する専門的な知識を学びます。理系であることが就活で有利に働くのか見ていきましょう。

【近年は文系と変わらない】

「理系は文系よりも就職に有利」といわれていた時代もあります。しかし近年は就職率だけを見ると、理系も文系もほぼ変わりありません。

厚生労働省が平成30年3月に大学などを卒業する者を対象に就職状況を調査した結果を見ると、それぞれの就職率は文系が98.2%、理系が97.2%となっています。

ただし学部や本人の姿勢などによる違いはあるものの、理系は在学中に専門的な知識や技術を習得しているケースが多いものです。

機械工学・薬学・プログラミングなど、専門的な知識を必要とする業種の場合、入社前にある程度の知識を持っていることを求められるため、企業によっては即戦力として積極的に採用しているケースも少なくありません。

出典:平成30年3月大学等卒業者の就職状況を公表します |報道発表資料|厚生労働省

【理系職は時代に左右されにくい】

理系の学生は専門知識を持っていることで、本格的に業務を開始するにあたって必要な下地ができているという以外にも、有利な点があります。

ビジネスシーンでは、時代に関係なく『売上・コスト・顧客などに関するさまざまなデータ』をはじめ、数字を分析する機会が多いものです。

データの収集・分析に慣れている理系の学生は、数字に強く計算が得意であるため、多くの企業にとって魅力的な人材だといえます。

理系に向いている仕事

自分に向いていない職業に就いてしまうと、就職後に「こんなはずではなかった」と後悔してしまいがちです。ミスマッチを防ぐには、理系の学生はどんな仕事を選べばよいのでしょう。

【専門性の高い仕事】

理系出身者は『専門性が高い知識や技術を学ぶ力』に優れているため、専門性を追求しなければならない職業が向いています。理系に向いている職業は、入社してからも専門的な知識を学ばなければならないことが多いでしょう。

理系の学部を卒業するためには、一定の水準を超える知識を身につけていなければなりません。

学部によって学んでいる内容に違いはあるものの、建築技術・機械の設計・プログラミング・薬学といった、それぞれ専門性が高い知識を持っているでしょう。

習得している能力を生かせる仕事を選べば、大きなアドバンテージになります。

【論理的な思考が必要な仕事】

理系の学生は論理的な思考ができる人が多いといわれます。数学や物理を学んだ学生は、論理的に物事を考える能力を持ち、分析能力も高いといえます。

こうした特徴は『研究・開発・製造・品質管理・営業』など、論理的な思考が必要な多くの職種で役に立つでしょう。

例えば、技術営業で顧客に自社の商品の魅力について語るときに、論理的にメリットを紹介できた方が、相手を納得させることができ、成果につながるでしょう。

ほかにも、仮説を立てて検証したり、分析した結果をもとに企画を立てたりというように、論理的な思考はさまざまな場面で必要になります。

【データを取り扱う仕事】

数値やデータを見て物事を分析する仕事も、理系出身者に向いています。理系の学生が取り組む研究ではデータの分析が欠かせないため、社会に出る前からデータの取り扱いに慣れている人が多いのです。

就活を進めている時点で、実践で即座に役に立つ能力があるとは限りませんが、社会に出てから統計学やデータを扱う方法を学ぶとなると習得までに時間がかかります。ある程度の基礎力を身につけている方が、有利に働くことは間違いありません。

データを取り扱う仕事なら、自分の能力を生かせるでしょう。

理系に人気の業界

自分にぴったりな仕事を探すためには、業界研究が欠かせません。理系に人気がある業界が分かっていると就活に役立ちます。理系の人材が求められている業界や、人気が高い業界を見ていきましょう。

【IT業界と自動車業界】

さまざまな場面でIT化が進む現代では、IT業界全体の需要は高く、優秀なエンジニアが求められています。中でもゲーム業界やソーシャルメディアでは『クラウド関連の分野』に秀でた人材の確保が盛んです。

ビッグデータを活用するためのアナリストや、データサイエンティストの需要も高く、データを守るための『セキュリティ分野』の専門知識を持った人材も必要とされています。

また、日本における重要な産業の一つである自動車業界では、自動運転技術のようなコンピューターを駆使した先進技術の開発が盛んに進められているため、理系人材の採用が活発です。

【工作機械業界と電子部品・半導体業界】

工作機械業界は、工場の自動化や人工知能の発展に伴い、活況を呈している業界です。製品を製造するために欠かせない『生産技術・品質管理・機械設計』などの職種を担う人材が求められています。

工作機械業界における開発職は、新卒人材を採用して自社で育てる風潮が強いため、新卒向けの募集には設計職が多い傾向があります。

また、電子部品や半導体は現代社会になくてはならない存在であり、新技術の開発が進んでいます。工作機械業界と同じく、設計職の人材を自社で育てる風潮があるため、新卒向けの求人が少なくありません。

【化学業界と製薬業界】

化学業界は、さまざまな業界に化学素材を提供する役割があり、エアバッグ・低燃費タイヤ・リチウムイオン電池など『自動車向けの化学素材』の需要が増加傾向です。

近年では、プラスチックによる環境問題を受け『生分解性プラスチック』の分野も成長しており、多くの企業で次世代を担う人材の確保が急務とされています。

製薬業界は給与が高めであることから、人気があります。治療法が確定していないアルツハイマーや癌などへの効果的な新薬が求められていますが、開発費の問題で新薬を生み出すことは簡単ではありません。

開発力や資金力への不安が少ない、大手企業への人気が高まっています。

平均年収ランキングTOP3

職業を選ぶ際は、やりがいだけでなく収入も大切な要素です。高収入が見込める理系の職種は人気があります。平均年収が高い職種のベスト3をチェックしましょう。

※出典:【平均年収を検索】平均年収ランキング 最新版 |転職ならdoda(デューダ)

【1位 戦略・経営コンサルタント(専門職)】

専門職の中でも、企業経営に関して専門的なアドバイスを提供するコンサルティングファームは、高収入が見込める場合が多いです。20代の平均年収は『573万円』となっています。

経営コンサルタントの仕事は、特定の技術を活用した新規事業の開発や、商品の価格設定に関する戦略の設計など、プロジェクトによって仕事の内容が変わることが特徴です。

また、業務改革コンサルタントやリスクコンサルタントなど、専門的な分野に特化してコンサルティングを提供する職種もあるので、専門性を生かした働き方ができるでしょう。

理系学部出身者の強みである、データの分析力や数字への強さを生かして働ける職種といえます。

【2位 プロジェクトマネジメント(技術系職種 建築・土木)】

建築・土木分野におけるプロジェクトマネジメントは、建築や土木に関する専門知識を生かして働ける技術系職種です。20代でも『522万円』と高い年収が見込めるでしょう。

仕事内容は事業の発案から運用まで、一連の流れの全てに関わり、コスト・設計・発注・施工などがスムーズに進むように、各工程の管理を行うことです。

プロジェクトを成功させるには、多くの専門的な知識やコミュニケーション能力が必要となるでしょう。キャリアアップには『一級建築士』の資格が欠かせないため、建築学科の出身者におすすめな職種といえます。

【3位 (営業系職種) MR】

営業系の職種にも高収入が見込めるものがあります。中でも新薬の販売や流通に関連した営業職の一つであるMRは、20代でも平均年収が『498万円』と高収入です。

主な勤務先は製薬会社や、医薬品販売業務受託機関となっており、医薬品への専門知識が必要になるため、薬学の知識を持つ理系の学生が有利といえます。

また、医薬品への知識だけでなく、営業先で相手の立場になって分かりやすく説明する能力も必要になるでしょう。

学部別のおすすめ職業

同じ理系でも、学部によって習得している技術や知識は異なります。学部別におすすめの職業を見ていきましょう。

【理学部出身の場合】

理学部出身なら『データ分析・数値・IT系』などに関係する仕事がおすすめです。数学や物理を専攻している場合には『アルゴリズム開発・データサイエンティスト・アクチュアリー』などの職業が向いているでしょう。

アルゴリズム開発は、コンピューターで計算を行うときの計算方法のことで、問題解決にあたって計算方式を開発することが主な仕事です。

データサイエンティストはデータを収集し分析するプロとして、データの分析だけでなく状況を改善するための戦略立案などを行います。

アクチュアリーは、損害保険や生命保険などの商品の設計をする職業です。どの職業も、数理的な知識や統計学などの専門知識、論理的思考力が必要とされます。

情報系学科ならITエンジニアなどが向いているでしょう。生物学や生命科学を学んだ場合、製薬会社や食品メーカーなどで研究・開発・製造などの道に進むこともおすすめです。

【工学部出身の場合】

工学部の場合、機械の開発や設計に関する仕事が向いています。製造業・建設業・情報通信業などに携わる人が多いです。

例えば『機械の開発・電気設備設計・電気工事管理』などの、電気設備や機械に関連した仕事を選べば、学んできた知識を生かせるでしょう。

機械系のエンジニアになって、設計・開発・整備などをするだけでなく、品質管理や生産管理の担当者として、製造作業をする人や環境を管理する仕事もおすすめです。

管理の仕事は決して派手ではありませんが、より品質が高い製品を生み出すために欠かせない、重要な役割を持っています。ほかにも研究職に就いたり、理科・数学の教員を目指したりする人もいるでしょう。

【農学部出身の場合】

農学部で学んだ『化学・環境・生物・バイオ』などの分野を生かせる職業が向いています。例えば食品業界・化粧品業界・製薬業界などで、研究・品質管理・製品開発などに携わる仕事がおすすめです。

専門性を生かし、土木・測量・農林水産技術者・製造技術者などの道へ進む人も、少なくありません。農林水産省や国土交通省といった、国の機関で国家公務員として働く安定した道を目指す人もいるでしょう。

比較的、選択肢の幅が広い特徴があり、学んだ知識を生かして種苗メーカー・大規模農園・畜産などの分野で働く人もいます。

学部の特性も考えて自分に合った職業を見つけよう

理系の人は専門的な知識が必要な職業や、データ分析・論理的思考などが必要となる職業がマッチしています。

一口に理系といっても、学部や学科によって学ぶことが違うので、さまざまな道が開けているでしょう。学部の特性を考え、学んできた知識を生かせる職業を目指せば、就活で有利に働きます。

理系の人材が求められている業界や、平均年収なども考慮しながら、自身の強みを生かせる仕事を選びましょう。

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