就活で差がつく!今すぐ取りたい有利な資格【22選】

監修者 熊谷 直紀
監修者 熊谷 直紀

監修者
熊谷 直紀

監修者熊谷 直紀

横浜国立大学理工学部卒。株式会社DYMに新卒一期生として2011年に入社し、WEBプロモーションなどのデジタルマーケティング領域で業務に従事し、その後新規事業立ち上げを経験。
2015年よりDYMの人事部へ異動し人事領域を統括、毎年多くの就活生や求職者との面接・面談を実施。
内定チャンネルなどの採用関連メディアへの出演や記事監修を通して人事・人材関連の情報を発信中。

「就活で他の学生と差をつけるには、どんな資格を取ればいいのか?」
「今からでも間に合う、就職に有利な資格にはどんなものがあるのか?」
そんな疑問を抱く就活生は少なくありません。

資格はあなたのスキルや努力を客観的に示す強力な武器となり、志望企業からの評価を高める大きなポイントになります。しかし、種類が多すぎてどれを選べばよいか迷ってしまうことも多いでしょう。

そこで本記事では、幅広い業界で評価される汎用性の高い資格から、メーカーや商社、IT、サービス業界など各業界で特に有利とされる資格まで、今すぐ取り組める22の資格を厳選して紹介します。これから資格取得を目指す方や、自己PRに説得力を持たせたい方はぜひ参考にして、就活を有利に進めましょう。

はじめに

就活を有利に進めるために、資格は非常に強力な武器となります。特に、特定の業界や職種においては、資格を持っていることで即戦力として期待されることもあります。しかし、資格は数多くあり、どれを選べばよいか迷ってしまうこともありますよね。本記事では、今すぐ取り組める資格を業界ごとに分けて紹介し、就活で差をつけるためにどの資格が有利になるのかを解説します。資格の選び方や取得後のアピール方法も合わせて紹介しますので、自己PRに説得力を持たせたい方や資格取得を目指す方に役立つ内容です。

資格が就活で有利になる理由

資格は就活において、必ずしも最重要視されるものではありませんが、特定の状況や業界では有利に働くことがあります。リクルート就職みらい研究所『就職白書2025』によると、多くの日本企業は新卒採用時に「人柄」や「基礎学力」を重視しており、資格を重視する企業は全体の16.8%です。これは、企業が現時点での専門知識やスキルよりも、将来的な成長や会社への貢献度を重視しているためです。

一方で、資格を持っていることで「入社後に必要なスキルや知識が既にある」「その業界や職種に強い興味・関心がある」といったアピールができる場合、評価が高まることもあります。特に、入社後に取得が必須となる資格や、業務に直結する専門資格を学生時代に取得している場合は、即戦力として期待されるため、採用担当者から能力面・熱意の両面で評価されやすくなります。

また、資格取得の過程で身につけた計画性や努力、課題解決力などは、どの業界でも通用する「ビジネス基礎力」として評価されることがあります。このように、資格は単なる知識やスキルの証明にとどまらず、自分の成長意欲や挑戦心を示す材料にもなります。

出典:リクルート就職みらい研究所『就職白書2025』

資格取得が評価される場面とは

資格が特に評価されるのは、次のような場面です。まず、志望業界や職種に直結する資格を持っている場合、その分野への理解や興味の強さを示すことができ、志望動機の説得力が増します。また、実務で必要なスキルや知識を既に身につけていることから、入社後の即戦力として期待されやすくなります。

さらに、資格取得に向けてどのように努力したか、どんな困難を乗り越えたかといったエピソードは、自己PRや面接での「成長力」「課題解決力」「計画性」などを具体的にアピールする材料となります。資格取得の理由や過程を語ることで、単なる知識・技能だけでなく、自分らしさや仕事への姿勢も伝えやすくなります。

このように、資格は「持っているだけ」で評価されるものではなく、その取得理由や過程、志望動機との関連性をしっかり伝えることで、就活での強力なアピールポイントとなります。

資格選びのポイント

業界・職種別に求められる資格の傾向

業界や職種によって、評価されやすい資格には明確な傾向があります。たとえば、全業界共通でアドバンテージとなるのはTOEICで、特に外資系や商社などグローバルなビジネスを展開する企業では高得点が必須条件となる場合もあります。また、日商簿記検定やMOS、FP技能検定(ファイナンシャル・プランナー)も幅広い業界で役立つ資格として知られています。

商社ではTOEICの高得点が求められるのはもちろん、簿記の知識も事業投資や会計の観点から重視されます。メーカーでは品質管理検定や危険物取扱者、衛生管理者など、現場や製造工程に直結する資格が評価されやすい傾向です。流通・小売業界では販売士検定やビジネスメール実務検定など、接客や事務処理能力を示す資格が有効です。IT業界志望の場合は、ITパスポートや基本情報技術者試験などのIT系資格がエントリーシートや面接で強みになります。

このように、志望する業界や職種が明確な場合は、その分野で評価される資格を優先して取得することが重要です。

志望企業に合わせた資格選びのコツ

資格選びで最も大切なのは、「志望企業や職種が求めるスキルや知識を証明できるか」という視点です。企業の採用ページや募集要項を確認し、どのような資格やスキルが歓迎されているかを調べましょう。たとえば、「TOEIC◯点以上」「簿記2級以上」など具体的な基準が記載されている場合もあります。

また、資格取得の動機や将来のキャリアプランと関連付けて説明できる資格を選ぶことも大切です。単に資格を持っているだけでなく、「なぜその資格を選び、どのように努力したか」「将来どう活かしたいか」を語れると、志望動機や自己PRに説得力が生まれます。

複数の業界や企業を受ける場合は、TOEICや簿記、MOSなど汎用性の高い資格を優先するのも有効な戦略です。

関連性の低い資格・記載を控えるべき資格

就活で資格をアピールする際は、「業務に関連する資格を優先的に記載する」ことが基本です。志望業界や職種と関連性の低い資格や、趣味・娯楽色の強い資格は、履歴書やエントリーシートへの記載を控えた方がよいでしょう。たとえば、スポーツや趣味の検定、業務に全く関係のない分野の資格は、採用担当者に「なぜこの資格を記載したのか?」という疑問を持たれる可能性があります。

また、資格が多い場合は、志望する職種や企業に関連性の高いものを厳選して記載し、自己PRや志望動機と一貫性を持たせることが大切です。資格を持っていること自体よりも、「その資格をどう活かせるか」「なぜ取得したのか」を伝えることが評価につながります。

就活に有利な資格22選

汎用性の高い資格

以下に示す7つの資格は、特定の業界や職種に限らず幅広い分野で評価されるため、就活の際に非常に強いアピールポイントとなります。特に、職種や志望業界がまだ明確でない場合でも、これらの汎用資格を取得しておくことで、選考時の選択肢を広げることができます。

1.TOEIC

TOEICは、英語力を客観的に証明できる国際的なテストです。多くの企業がエントリーシートや面接の段階でTOEICのスコアを参考にしており、特にグローバル展開をしている企業や商社、外資系企業では600点以上、場合によっては800点以上が求められることもあります。TOEICのスコアは「英語を使った業務ができるかどうか」の判断基準となるため、業界・職種を問わず高く評価されます。

出典:外資系人事担当者に聞く<採用で重視する学生の英語力> | 知る・役立つTOEIC Program|【公式】TOEIC Program|IIBC

2.MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)

MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)は、WordやExcel、PowerPointなどのオフィスソフトの操作スキルを証明する資格です。パソコンを使った業務が当たり前となった現代では、事務職や営業職、技術職など幅広い職種でパソコンスキルが必須とされており、MOSを持っていることで即戦力としての評価を得やすくなります。パソコン教室ISAによると、初心者でも80時間ほどの学習でMOSの合格を目指せます。MOSは短時間で取得できるため、大学生にも人気がある資格です。

出典:MOSのExcelの難易度や出題範囲は?合格点や合格率の目安なども解説!|パソコン教室ISA

3.日商簿記検定

日商簿記検定は、会計や経理の基礎知識を証明できる資格です。経理職や会計職だけでなく、営業や企画、管理部門など幅広い職種で「数字に強い人材」として評価されます。特に日商簿記2級以上を持っていると、企業の財務諸表の読解や経営分析にも役立つため、どの業界でも重宝される資格です。
出典:日商簿記検定試験

4.ITパスポート

ITパスポートは、ITの基礎知識を問う国家資格です。IT業界だけでなく、どの業界でもデジタル化が進む中で、ITリテラシーを持つことは大きな強みとなります。ITパスポートは比較的短期間で取得できるため、就活を始める前に取得しておくとアピールポイントとして非常に役立ちます。特に製造業や金融業界でも、業務のIT化が進んでいるため評価されやすい資格です。

5.ファイナンシャル・プランナー技能検定(FP)

ファイナンシャル・プランナー技能検定(FP)は、ライフプラン設計や資産運用、保険、年金、税金などお金に関する幅広い知識を証明できる国家資格です。金融業界はもちろん、一般企業や個人の経済設計にも役立つため、将来性のある資格として受験者数も増加しています。FP資格を持っていることで、顧客の資産管理やライフプラン提案ができる人材として評価されます。

6.秘書検定

秘書検定は、ビジネスマナーやコミュニケーション能力、事務処理能力を身につけていることを示すことのできる資格です。社会人としての基本的な素養を証明できるため、業界や職種を問わず就活生に人気があります。特に秘書検定2級以上を持っていると、ビジネス文書の作成や電話応対、来客対応などのスキルを証明できます。

.普通自動車第一種運転免許

普通自動車第一種運転免許は、営業職や地方勤務、現場職などで必須となる場合が多い資格です。都市部では必要性が低い場合もありますが、全国転勤や営業活動を前提とする企業では「持っていて当然」とみなされることも少なくありません。早めに取得しておくことで、就活時の選択肢が広がります。

メーカー(製造業、自動車、家電、食品など)

メーカー業界で評価される資格には、危険物取扱者(乙種第4類)、品質管理検定(QC検定)、衛生管理者などがあります。

8.危険物取扱者(乙種第4類)

危険物取扱者(乙種第4類)は、工場や製造現場での安全管理や化学物質の取り扱いに必須の国家資格です。特に化学・石油・自動車・食品など幅広い製造業で必要とされており、現場での安全意識や法令遵守の姿勢をアピールできます。

9.品質管理検定(QC検定)

品質管理検定(QC検定)は、製品やサービスの品質管理・改善活動に関する知識を証明できる資格です。QC(クオリティ・コントロール)は製造業の根幹であり、QC検定を取得していることで、現場改善や品質向上に積極的に取り組む意欲や基礎知識があると評価されます。

10.衛生管理者

衛生管理者は、労働安全衛生法に基づき一定規模以上の事業場で必ず配置が必要な国家資格です。受験には大学卒業後1年以上、高校卒業後3年以上の労働衛生実務経験が必要で、学生は受験できません。しかし工場や現場の安全・衛生管理に関わる職種では必須資格のため、衛生管理者の資格取得は大きな強みとなります。

商社(総合商社、専門商社など)

商社で評価される資格として代表的なのが、貿易実務検定とビジネス実務法務検定です。これらの資格は、商社だけでなく幅広いビジネスシーンで活用できるため、志望業界が定まっていない場合にも取得しておくと就活の選択肢が広がります。

11.貿易実務検定

貿易実務検定は、貿易取引や国際物流に関する実務知識を証明できる民間資格です。C級(基礎)、B級(実務)、A級(上級)とレベル分けされており、未経験者はC級からの受験が推奨されています。商社や貿易事務職では、貿易書類の作成や海外とのやり取りが日常的に発生するため、この資格を持っていると即戦力として評価されやすくなります。

12.ビジネス実務法務検定

ビジネス実務法務検定は、契約や労働法、知的財産権、企業統治など、ビジネスに必要な法的知識を体系的に学べる資格です。3級(基礎)、2級(応用)、1級(上級)と段階があり、商社のように多様な取引や契約が発生する企業では、法務知識を持つ人材が重宝されます。契約トラブルの未然防止やコンプライアンス強化にもつながるため、法的リスクを理解し適切に対応できる力をアピールできます。

流通・小売(百貨店、スーパー、コンビニ、専門店など)

流通・小売業界では、販売士検定(リテールマーケティング検定)、ビジネスメール実務検定、実用マナー検定などが評価されます。これらの資格は、現場での実務力や社会人基礎力を証明できるため、流通・小売業界を志望する学生にとって非常に有利なアピール材料となります。

13.販売士検定(リテールマーケティング検定)

販売士検定(リテールマーケティング検定)は、流通や小売業における販売戦略、マーケティング、接客、在庫管理などの基礎知識を体系的に学ぶことができる資格です。3級から1級まで段階があり、3級は学生や未経験者でも比較的取得しやすい内容となっています。販売現場での実践力を証明できるため、百貨店やスーパー、専門店などの小売業界を目指す人にとっては大きなアピールポイントとなります。

14.ビジネスメール実務検定

ビジネスメール実務検定は、ビジネスメールの作成や送受信に関する正しい知識と実践力を問う資格です。3級では基本的なメールマナーや文章作成力が問われており、合格率は72.7%(2024.2.8現在)ですが、合格基準が85%と高めに設定されています。2級以上になると実技試験も加わり難易度が上がります。ビジネスメールは現代のビジネスコミュニケーションの中心であり、正しいメールの使い方を身につけていることは、即戦力として評価されるポイントです。

出典:【3級】検定スケジュール | 一般社団法人日本ビジネスメール協会

出典:【2級】検定スケジュール | 一般社団法人日本ビジネスメール協会

15.実用マナー検定(ビジネスマナー向上に役立つ)

実用マナー検定は、ビジネスや日常生活におけるマナーや礼儀作法を身につけるための資格です。社会人としての基本的な立ち居振る舞いや、接客・応対のスキルを証明できるため、流通・小売業界だけでなく、サービス業や事務職でも活かせます。マナーの知識は職場での信頼構築や顧客対応の質向上につながるため、就活時の自己PRにも有効です。

サービス・インフラ

16.宅地建物取引士(宅建士)

宅地建物取引士(宅建士)は、不動産業界において最も重要な国家資格の一つです。不動産の売買や賃貸などの取引において、重要事項説明を行ったり契約書に記名押印するためには宅建士の資格が必須となります。不動産会社では各事業所ごとに、従業員5人につき1人以上の宅建士を配置する法的義務があるため、資格保有者は常に求められています。

宅建士の知識は不動産業界だけでなく、金融業界や建設業界、小売業や保険業界など幅広い分野でも活かされます。令和5年度宅地建物取引士資格試験の結果によると、宅建士の合格者のうち、約3割が不動産業界、1割程度が金融業界や建設業界、その他にも多様な業種の人や学生、主婦が受験しています。不動産取引の実務や法律、税金、建築基準法など幅広い知識を身につけることができるため、就職活動でのアピールポイントとして非常に有効です。また、受験資格に年齢や学歴、実務経験などの制限がなく、誰でも挑戦できるのも特徴です。

出典:令和5年度宅地建物取引士資格試験の結果について

17.旅行業務取扱管理者

旅行業務取扱管理者は、旅行会社や観光業界で必須となる国家資格です。国内旅行と総合旅行の2種類があり、旅行商品の企画や販売、手配、顧客対応など旅行業務全般に携わるために必要とされます。旅行会社ではこの資格を持つ人材が一定数必要とされており、観光業界を志望する場合は大きな強みとなります。また、旅行業務に関する法律や実務知識を体系的に学べるため、業界未経験者でも基礎力を証明できる資格です。

IT・ソフトウエア・通信(システム開発、ネットワーク、通信キャリアなど)

18.基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、IT業界の登竜門とされる国家資格です。プログラミングやアルゴリズム、ネットワーク、データベース、セキュリティなど、ITエンジニアとして必要な基礎知識を幅広く学ぶことができます。プログラマーやシステムエンジニア、アプリケーションエンジニアなどの職種で特に評価されており、IT業界を目指す学生にとっては非常に役に立つ資格です。資格取得によって、IT分野での就職やキャリアアップの基礎を固めることができ、実際の現場でも知識が役立ちます。

19.応用情報技術者試験

応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験の上位資格であり、より高度なIT知識や実践的なスキルが問われます。システム開発やプロジェクトマネジメント、セキュリティ、経営戦略など幅広い分野をカバーしており、難易度も高めです。大学生のうちに取得していると、IT関連企業や大手SIer、金融機関、官公庁などで「高い専門性」と「学習意欲」を強くアピールできます。プロジェクトマネージャーやシステムアーキテクトなど上流工程の仕事を目指す場合にも有利で、資格手当の対象となる企業も多いのが特徴です。

20.インテリアコーディネーター

インテリアコーディネーターは、住宅や商業施設などの空間デザインや内装提案に関する専門資格です。インテリアや住宅業界、建築設計事務所などで活躍したい人におすすめで、色彩や照明、家具、設備など幅広い知識が求められます。資格を持っていることで、顧客への提案力や専門性をアピールできます。

21.色彩検定

色彩検定は、色彩に関する理論や配色、色の心理効果などを学ぶ資格です。建築やインテリア、デザイン、広告、アパレルなど幅広い業界で活用でき、色彩感覚やデザイン力を証明できます。特に空間デザインや商品企画、販促業務などで強みとなります。

22.建築CAD検定

建築CAD検定は、建築図面の作成や設計業務に必要なCAD(コンピューター支援設計)のスキルを証明する資格です。建築業界ではCADの操作能力が必須とされており、学生のうちに取得しておくと設計事務所や建設会社で即戦力として評価されます。実務に直結するスキルの証明として、建築・設計分野を志望する学生には特におすすめです。

資格取得のエピソードを自己PRに活かす方法

取得までの過程を具体的に伝えるコツ

自己PRで資格取得をアピールする際は、「なぜその資格を目指したのか」「どのように計画を立て、どんな努力を重ねたのか」といった過程を具体的に伝えることが重要です。例えば、資格取得のきっかけや動機、目標設定、学習計画、日々の勉強方法など、あなた自身の工夫や行動をストーリーとして描写することで、採用担当者に人柄や考え方が伝わりやすくなります。単に「資格を取得しました」と結果だけを伝えるのではなく、そこに至るまでのプロセスに焦点を当てることで、計画性や主体性、向上心などもアピールできます。

努力・工夫・困難の乗り越え方の伝え方

資格取得の過程で直面した困難や課題をどのように乗り越えたかを伝えることは、問題解決力や粘り強さの証明になります。たとえば、学習のモチベーションが下がったときにどんな工夫をしたのか、苦手分野を克服するためにどんな方法を試したのか、試験直前のプレッシャーをどう乗り越えたのかなど、具体的なエピソードを盛り込むと説得力が増します。こうした経験は、入社後の業務でも活かせる「努力を続ける力」や「課題解決力」として評価されます。

入社後にどう活かせるかを説明するポイント

資格取得で得た知識やスキルを、入社後どのように活かしたいかを明確に伝えることも大切です。たとえば、「簿記の知識を活かして経理業務の効率化に貢献したい」「ITパスポートで学んだITリテラシーを御社のDX推進に役立てたい」といったように、志望企業の業務や課題と関連づけて説明しましょう。これにより、資格取得が単なる自己満足ではなく、企業にとっても価値がある行動であることをアピールできます。

履歴書・エントリーシートでの資格欄の書き方

正式名称・取得年月・記載順のルール

資格欄に記載する際は、資格の正式名称と取得年月を正確に記載します。たとえば「2025年3月 日商簿記検定2級合格」といった形が基本です。複数の資格がある場合は、志望職種や企業との関連性が高いものから順に記載すると、より効果的にアピールできます。

勉強中・取得予定の資格の書き方

現在勉強中や取得予定の資格がある場合は、「2025年7月 TOEIC受験予定」「現在、基本情報技術者試験の勉強中」などと記載します。取得見込みが高い場合や、就職後に活かせる資格であれば、積極的にアピールしましょう。ただし、合格の見込みが低い場合や、業務に直接関係のない資格は控えめに記載するのが無難です。
基本的には取得済みの資格を優先的に記載しましょう。

資格がない場合の対処法

もし資格がない場合でも、学業やアルバイト、サークル活動などで得た経験やスキルを自己PRでアピールすることが重要です。また、今後取得予定の資格や、現在勉強中であることを記載することで、成長意欲や学習意欲を示すことができます。資格はあくまで強みの一つであり、他の経験や能力と組み合わせて自分らしさを伝えることが大切です。

面接で資格をアピールする際の注意点

資格と志望動機・キャリアプランのつなげ方

面接で資格をアピールする際は、「資格自体」ではなく、その資格を取得した動機や過程、そして将来のビジョンとどのようにつながっているかを明確に伝えることが重要です。企業は「その資格を持っているかどうか」よりも、「なぜその資格を選び、どのような努力や工夫をして取得したのか」「その経験を通じて何を学び、どんな価値観や強みを得たのか」に関心を持っています。

たとえば、志望する業界や職種で資格がどのように役立つか、今後のキャリアプランの中でどのように活かしたいのかを具体的に説明しましょう。単に「役に立ちそうだから取得した」ではなく、自分の経験や将来像とリンクさせて、「この資格を活かして御社でこう貢献したい」という視点で話すと説得力が増します。

資格以外の強みとのバランスの取り方

資格だけに頼ったアピールは逆効果になることもあるため、資格取得の過程で身につけた努力や工夫、課題解決力、コミュニケーション力など、資格以外の強みもバランスよく伝えることが大切です。資格はあくまで「自分の強みを裏付ける一つの証拠」に過ぎません。たくさん資格を持っている場合でも、数や難易度だけを強調せず、「なぜその資格を選び、どのような成長や学びがあったのか」を中心に話しましょう。

また、資格取得を通じて得た適応力や向上心、課題解決力といったポジティブな特性を、他のエピソードや経験と組み合わせてアピールすることで、より本物らしい自己PRができます。面接では、資格と自分の性格や志望動機、キャリアビジョンを一貫性のあるストーリーとして語ることが、内定への近道です。

まとめ:資格を活かして就活を成功させるコツ

資格は単なるスキルの証明だけでなく、自分の努力や成長を示す重要な材料です。就活で効果的に活かすには、資格取得の動機や過程、そこで得た学びを具体的に伝え、入社後にどのように活用するかを明確に示すことが不可欠です。また、資格だけに頼らず、他の経験や強みとバランスよく組み合わせて自己PRを構成することが、より説得力のあるアピールにつながります。資格は「持っていること」よりも「どう活かすか」を伝えることが成功の鍵です。自信を持って資格を活かし、明るい未来に向かって就活を進めていきましょう。

よくある質問

Q. 就活で資格は本当に有利になりますか?

はい、資格は客観的にスキルや努力を証明できる強力な武器となります。特に志望業界・職種に関連する資格は、専門知識や学習意欲をアピールでき、他の学生との差別化に有効です。ただし、資格だけでなく取得過程での成長体験や入社後の活用法を語ることが重要です。

Q. 複数の資格を持っている場合、履歴書にはどの順番で書けばいいですか?

志望業界・職種との関連性が高い順に記載することをおすすめします。例えば、商社志望なら「TOEIC→貿易実務検定→ビジネス実務法務検定」の順で、最も関連性の高い資格を上位に配置しましょう。取得年月順ではなく、企業が求める人材像に合致する順序を意識してください。

Q. 現在勉強中の資格や取得予定の資格も履歴書に書いていいですか?

はい、志望業界に関連する資格であれば記載することで成長意欲をアピールできます。「○○検定2級 取得予定(令和○年○月受験予定)」のように明記し、合格への取り組み状況も面接で説明できるよう準備しておきましょう。

Q. TOEICは何点以上取れば就活に有利になりますか?

一般的に600点以上で履歴書に記載する価値があり、グローバル企業や商社では800点以上が評価される場合があります。ただし、点数だけでなく、なぜ英語力を身につけたのか、入社後どう活用するかといったストーリーも重要です。

Q. 業界未定の場合、どんな資格を取ればいいですか?

汎用性の高い資格がおすすめです。特に「TOEIC」「MOS」「日商簿記検定」「ITパスポート」は幅広い業界・職種で評価されます。これらの資格は現代のビジネスシーンで必要不可欠なスキルを証明でき、どの業界を選んでも活かせる基礎力をアピールできます。

Q. 難易度の高い資格の方が就活に有利になりますか?

難易度が高い資格は努力や能力を証明しやすいメリットがありますが、最も重要なのは志望業界・職種との関連性です。例えば、IT業界志望なら「基本情報技術者試験」、製造業なら「危険物取扱者」など、業界に直結する資格の方が高く評価される傾向があります。

Q. 資格を持っていない場合はどうすればいいですか?

資格がなくても、アルバイト経験、サークル活動、インターンシップ、ボランティア活動などの実体験でスキルや人柄をアピールできます。重要なのは「何を学び、どう成長したか」を具体的に伝えることです。資格取得への意欲があれば、今後の学習計画も併せて説明しましょう。

Q. 趣味の資格(例:漢字検定、英語以外の語学検定など)は履歴書に書いても大丈夫ですか?

志望業界・職種に関連性がある場合のみ記載することをおすすめします。例えば、中国語検定は商社や貿易関連企業では有利ですが、全く関係のない業界では印象に残らない可能性があります。スペースが限られている場合は、業務に直結する資格を優先しましょう。

Q. 面接で資格について質問された時、どう答えればいいですか?

「取得の動機」「学習過程で得た気づき」「入社後の活用法」の3点を軸に答えましょう。例:「営業職志望のためMOSを取得。効率的な資料作成スキルを身につけ、お客様により分かりやすい提案資料を作成できるようになりました。入社後は業務効率化にも貢献したいと考えています」

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