フキハラとは?職場での意味・特徴・チェック方法と対処法を解説
2026.10.13 公開
2026.10.13 更新


監修者
熊谷 直紀
横浜国立大学理工学部卒。株式会社DYMに新卒一期生として2011年に入社し、WEBプロモーションなどのデジタルマーケティング領域で業務に従事し、その後新規事業立ち上げを経験。
2015年よりDYMの人事部へ異動し人事領域を統括、毎年多くの就活生や求職者との面接・面談を実施。
内定チャンネルなどの採用関連メディアへの出演や記事監修を通して人事・人材関連の情報を発信中。
職場で誰かの機嫌をうかがい続けて疲れている人や、自分のため息や態度が周囲を萎縮させていないか不安な人は、フキハラの特徴を知ることが大切です。本記事では、フキハラの意味や具体例、モラハラ・パワハラとの違い、原因、チェック方法、受けたときの対処法、法的な位置づけ、企業の予防策まで整理します。職場における不機嫌な人やその言動を客観的に見極め、個人と組織の双方で適切な対応を考えられるようになります。
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この記事でわかること
- フキハラは、ため息・無視・不機嫌な表情などによって周囲に心理的な負担を与える行為です。
- モラハラ・パワハラとの違いを知ると、職場で起きている問題を整理しやすくなります。
- 被害側と行為側の両面からチェックし、記録や相談など適切な対処につなげることが大切です。
- 企業は研修・相談窓口・評価やコミュニケーションの見直しによって予防に取り組めます。
フキハラ(不機嫌ハラスメント)とは?基本の意味を解説
フキハラは「不機嫌ハラスメント」の略称で、不機嫌さを態度や口調に表し、周囲に不快感や威圧感を与える行為を指します。単に機嫌が悪い状態そのものではなく、その表れ方によって相手が萎縮したり、必要以上に気を遣ったりする点が問題になります。
ため息や無視など、言葉を使わないサインでも周囲への負担は生じます。意味だけでなく、注目される背景や行為の特徴まで押さえると、職場で起きている問題を整理しやすくなるでしょう。
フキハラの定義
フキハラとは、不機嫌な表情や口調、ため息、舌打ち、無視といった言動を通じて、周囲に心理的な圧力や不快感を与える行為です。暴言や明確な命令がなくても、受け手が相手の機嫌を常に気にし、発言や行動を控える状態になれば、職場への影響は小さくありません。
たとえば、確認事項を尋ねた従業員に返事をせず、深いため息をつくだけの対応が繰り返されると、相手は次第に質問しにくくなります。フキハラを判断するときは、一時的な不機嫌だけでなく、態度が繰り返されているか、周囲にどのような負担が生じているかにも目を向けることが重要です。
フキハラが注目される背景
フキハラが注目されている背景には、SNSやニュースで取り上げられる機会が増え、職場の不機嫌な態度も周囲を苦しめる問題として認識されるようになったことがあります。直接的な暴言がなくても、感情を態度に出して相手を萎縮させる行為が、職場の人間関係や業務に悪影響を及ぼすものとして捉えられるようになりました。
一方で、フキハラは法律で明確に定義された名称ではなく、どこからが問題行為なのか分かりにくい面があります。そのため「単なる機嫌の悪さ」と片付けず、繰り返される態度や周囲への影響を確認し、必要に応じて職場の問題として扱う視点が求められます。
フキハラに見られる特徴
フキハラの大きな特徴は、暴言などの直接的な攻撃よりも、態度や雰囲気といった非言語的なサインが中心になりやすい点です。ため息、無視、冷たい表情、物を乱暴に扱う行動などは記録に残りにくく、第三者が問題に気づきにくいことがあります。
また、本人が「不機嫌なだけ」「何も言っていない」と考え、周囲への影響を自覚していないケースもあります。意図的に相手を動かそうとする場合だけでなく、無意識の癖や感情のコントロール不足から生じる場合もあるため、行為者自身が態度を振り返ることも必要です。
フキハラとほかのハラスメントとの違い
フキハラは、精神的な負担を与える点でモラハラやパワハラと重なる部分がありますが、同じものではありません。違いを整理する際は、どのような手段で圧力を与えるのか、立場の優越性が要件になるのかを確認することが大切です。不機嫌な態度が強まり、人格否定や過度な叱責などを伴えば、別のハラスメントとして問題になる可能性もあります。
モラハラとの違い
モラハラは、人格や考え方を否定する、侮辱する、過度に責めるなど、言葉や態度によって相手に精神的な苦痛を与える行為を含みます。これに対してフキハラは、ため息、舌打ち、無視、不機嫌な表情など、感情を態度や雰囲気として示す方法が中心になりやすい点に違いがあります。
ただし両者は完全に切り離せるものではありません。不機嫌な態度が長く続き、特定の相手を否定したり尊厳を傷つけたりする状態に発展すれば、モラハラとして扱われる可能性もあります。重要なのは呼び方ではなく、相手への精神的な負担や行為の継続性を確認することです。
※関連記事:モラハラとは?原因と対策する人の特徴、職場での具体例
パワハラとの違い
パワハラは、①優越的な関係を背景とした言動、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの、③労働者の就業環境が害されるもの、という3つの要素をすべて満たすものです。一方、フキハラには法律上の明確な定義がなく、行為者と相手の役職や立場を問わず起こり得ます。なお、パワハラの「優越的な関係」は役職の上下だけを意味せず、知識・経験の差や集団による行為など、相手が抵抗・拒絶しにくい関係も含まれます。
そのため、不機嫌な態度があるだけで直ちにパワハラになるわけではありません。優越的な関係を背景にした言動が、業務上必要かつ相当な範囲を超え、労働者の就業環境を害する場合は、パワハラに該当する可能性があります。
職場で見られるフキハラの具体例
職場のフキハラは、ため息や無視のように一見するとささいな行動として現れることがあります。しかし、同じ態度が繰り返されたり、特定の人だけが対象になったりすると、相手が必要な報告や相談をためらう原因になりかねません。
典型的なパターンを知っておけば、自分が受けている行為や、自分自身の振る舞いを客観的に見直しやすくなります。
ため息や舌打ちで不満を示す
話しかけられたときや仕事を頼まれたときに、大きなため息や舌打ちで不満を示す行為は、フキハラの代表的な例です。言葉で拒絶していなくても、受け手には迷惑がられているような圧力として伝わり、次の相談や質問をためらわせることがあります。
たとえば、事務担当者が書類の確認を依頼するたびに同僚がため息をつく状態が続けば、担当者は必要な確認まで控えるようになるかもしれません。安心して意見や相談を伝えにくい環境につながるため、ため息や舌打ちも周囲への影響を意識する必要があります。
話しかけても無視・生返事をする
挨拶や業務上の質問に返事をしない、目を合わせず生返事だけをするなど、必要なコミュニケーションを拒む態度もフキハラにつながります。無視は明確な発言が残らないため周囲が気づきにくい一方、受け手には「自分だけ拒絶されているのではないか」という不安を与えます。
業務上の確認に反応してもらえない状態が続くと、情報共有が遅れたり、判断に必要な確認ができなかったりする恐れもあります。単に口数が少ないことと、相手を萎縮させるような無視が継続することは分けて考え、仕事に支障が出ているかまで確認することが大切です。
特定の人にだけ態度を変える
ほかの人には普通に接する一方、特定の人にだけ冷たい表情を見せたり、挨拶を返さなかったりする行為もフキハラの一例です。対象者が限定されると、その人は「自分だけ嫌われている」と感じやすく、疎外感や精神的な負担が強まる可能性があります。
周囲にも態度の差が分かるほどになると、対象者が相談しづらくなったり、チーム内の関係がぎくしゃくしたりすることがあります。特定の相手に対する不満がある場合でも、不機嫌さで圧力をかけるのではなく、業務上必要な内容を言葉で伝える姿勢が必要です。
大きな音を立てて不機嫌さを示す
書類を強く置く、引き出しやドアを乱暴に扱う、必要以上に大きな作業音を立てるなど、音によって苛立ちを示す行為も周囲への圧力になります。本人が誰かを直接責めていなくても、近くにいる人は「怒っているのではないか」と緊張し、仕事に集中しにくくなることがあります。
たとえば、打ち合わせの直後に資料を机へ強く置く行動が繰り返されれば、周囲は発言内容より相手の機嫌を気にするようになるでしょう。物に当たるような態度は感情を間接的に周囲へぶつける形になるため、不満があるときほど言葉で整理して伝えることが重要です。
フキハラをしてしまう人の心理・原因
フキハラが起こる背景は一つではありません。相手を自分の思い通りに動かしたい気持ちが関係する場合もあれば、ストレスや体調不良で精神的な余裕を失い、無意識に不機嫌さが表へ出る場合もあります。
原因が違えば、必要な対応も変わります。行為だけを責めるのではなく、支配欲、心身の負担、自覚やコミュニケーションの不足といった背景を整理することが再発防止につながります。
相手をコントロールしたい欲求
不機嫌な態度によって相手に気を遣わせ、自分の希望どおりに行動させようとする心理がフキハラにつながることがあります。周囲からの注目や気遣いを得たい、反論させずに指示に従わせたいといった気持ちが強いと、不機嫌さを圧力として使う行動が起こりやすくなります。
たとえば、部下が別の意見を述べるたびに上司が急に無言になり、冷たい態度を取る状態が続けば、部下は意見を控えるようになる可能性があります。一時的に相手を動かせても、信頼関係や自由な発言を損なうため、不機嫌さで相手を動かすのではなく、意図を言葉で伝え、対話で調整する必要があります。
ストレスや余裕のなさ
過度なストレスや体調不良、睡眠不足、過労などで心身に余裕がなくなると、感情のコントロールが難しくなり、不機嫌な態度が表れやすくなります。仕事が思いどおりに進まない、努力が評価されないと感じるなど、職場での不満が重なることも背景になり得ます。
こうした場合は、本人の性格だけの問題として扱わず、業務量や勤務時間、休息の状況を確認する視点も必要です。心身の状態や業務負担を整えることと、周囲に感情をぶつけない行動を身につけることを分けて考えると、原因に合った対応を取りやすくなります。
※関連記事:ストレスチェックの義務化とは?実施方法を解説
自覚のなさ・コミュニケーション不足
フキハラは、行為者本人に加害の自覚がないまま起こる可能性もあります。「無言だっただけ」「疲れていただけ」と考えていても、周囲には冷たい態度や威圧感として伝わっている可能性があるためです。無表情やため息が癖になっている場合も、本人だけでは影響に気づきにくいでしょう。
職場の慣習やコミュニケーション不足も、無自覚な態度を放置する要因になります。周囲から「話しかけにくい」「機嫌によって反応が変わる」と指摘されたときは否定から入らず、自分がどのような状況で態度を変えやすいか振り返ることが改善の第一歩になります。
自分や職場のフキハラ度をチェックする方法
フキハラは見えにくい行為が多いため、被害を受ける側と行為者側の両方から振り返ることが役立ちます。相手の顔色を過度にうかがっていないか、自分の機嫌によって周囲への接し方が変わっていないかを確認すると、問題の兆候に気づきやすくなります。
チェック項目は、該当数だけで機械的に判断するためのものではありません。繰り返し起きている行動や、報告・相談がしにくいなど職場への影響まで合わせて確認し、必要な対応につなげましょう。
フキハラを受けているかどうかのチェックポイント
相手の機嫌を確認してから話しかけるか決めている、ため息や冷たい態度を取られると必要な質問まで控えてしまう、特定の人から理由なく無視される状態が続いている場合は、フキハラの影響を受けている可能性があります。自分の行動が相手の機嫌を中心に決まっていないか振り返ってみましょう。
また、報告や相談の回数が減った、同じ場所にいるだけで緊張する、業務上必要な情報を得にくいといった変化も確認材料になります。一つの出来事だけで断定せず、いつから、どのような態度が、どの程度繰り返されているかを整理すると、客観的に状況を把握しやすくなります。
自分がフキハラをしていないかのチェックポイント
自分がフキハラをしていないか確認するには、思いどおりに進まないと態度に出る、気分によって返事が変わる、ため息や舌打ちが多い、特定の相手に冷たく接する、言わなくても気持ちを察してほしい、といった言動や考え方がないか振り返ります。周囲の反応も重要な手がかりです。
最近、部下や同僚からの報告が減った、周囲が自分の顔色をうかがっている、話しかけにくいと言われた経験がある場合は、自分の態度が周囲への圧力になっていないか見直しましょう。自覚がなかったとしても、相手に与えた影響を知り、感情を言葉で伝える方法へ切り替えることが予防につながります。
フキハラを受けたときの対処法
フキハラを受けたと感じたら、相手の不機嫌に同調して感情的に反応するのではなく、まず自分を守りながら状況を整理することが大切です。距離を取りつつ言動を記録し、必要に応じて社内外へ相談すると、状況に応じて対応を選びやすくなります。
問題を一人で抱え続けると、状況の客観視が難しくなることがあります。自分に責任がある部分と相手の感情を分けて考え、継続的な負担や業務への支障がある場合は、早めに第三者へ共有しましょう。
距離を置き冷静に状況を把握する
相手が不機嫌な態度を取っているときは、同じように不機嫌で返したり、必要以上に機嫌を取ったりせず、物理的・心理的な距離を確保することが有効です。接触を減らせるなら休憩時間をずらす、業務上必要なやり取りに絞るなど、自分の負担を抑えながら状況を把握します。
距離を取る目的は、相手を避け続けることではなく、感情に巻き込まれず事実を整理することです。自分に明確なミスがある場合はその部分を認めつつ、相手の不機嫌すべてを自分の責任として背負わないようにすると、次に取るべき対応を冷静に考えやすくなります。
言動の記録を残す
フキハラは無視や態度など証拠が残りにくい行為が多いため、継続していると感じたら記録を残しておくことが重要です。日時、場所、相手の具体的な言動、周囲にいた人、その後に自分の心身や業務へどのような影響が出たかを、できるだけ事実に沿って書き留めます。
メールやチャットなど記録が残るやり取りがある場合は、相談時に状況を説明する材料になります。感想と事実を分け、「誰が、いつ、何をしたか」を整理すると、社内の相談窓口や第三者が事実関係を確認しやすくなります。
社内の相談窓口や上司に相談する
フキハラによる負担が続く場合は、一人で抱え込まず、社内のハラスメント相談窓口や信頼できる上司に相談しましょう。相談する際は、相手を決めつけて非難するよりも、具体的な言動、発生した時期や頻度、自分や業務に生じている影響を整理して伝えると状況を共有しやすくなります。
企業側は相談を受けた後、関係者への聞き取りや事実確認を行い、必要に応じて指導や指示系統の見直し、配置転換などを検討できます。相談窓口がある場合は連絡方法や相談内容の取扱いも確認し、自分が安心して話せる方法を選ぶことが大切です。
社外の相談窓口を活用する
社内に相談窓口がない、相談しても改善しない、社内では話しにくいと感じる場合は、社外の相談先を利用する選択肢があります。厚生労働省の総合労働相談コーナーは、いじめ・嫌がらせやパワハラを含む幅広い労働問題を対象としており、都道府県労働局や労働基準監督署などに設置されています。
慰謝料請求など法的な対応まで検討している場合は、弁護士へ相談する方法もあります。相談時には、これまでの記録やメールなどを整理しておくと状況を説明しやすくなります。社外への相談も、社内で解決が難しいときの選択肢として考えましょう。
フキハラは訴えることができる?法的な位置づけ
フキハラという名称を直接定義する法律はありません。そのため、不機嫌な態度があったという理由だけで直ちに違法と判断されるわけではありませんが、実際の言動や継続性、被害の程度によっては、パワハラや民法上の不法行為などの問題として扱われる可能性があります。
法的な問題を考えるときは「フキハラという名前が付くか」だけでなく、どのような行為がどれほど続き、就業環境や心身へどの程度の影響が出たかを見ることが重要です。企業が問題を認識しながら放置した場合の責任にも注意が必要です。
フキハラを直接規定する法律の有無
フキハラそのものを法律上のハラスメントとして直接定義する規定はありません。一方、不機嫌な態度が優越的な関係を背景とした言動に当たり、業務上必要かつ相当な範囲を超えて労働者の就業環境を害する場合には、パワハラの要件に当てはまる可能性があります。
また、労働契約法第5条は、使用者に対し、労働者が生命や身体などの安全を確保しながら働けるよう必要な配慮を求めています。フキハラによる職場環境の悪化を認識しながら必要な対応を取らず、従業員に心身の被害が生じた場合は、安全配慮義務との関係で企業側の責任が問題になる可能性があります。就業規則のハラスメント規定や職場秩序に関する規定も確認が必要です。
慰謝料請求が認められる可能性があるケース
不機嫌な態度を取られたという事情だけで、直ちに慰謝料請求が認められるとは限りません。継続的なフキハラによって適応障害やうつ病などの心身の不調が生じている場合や、暴言・過度な叱責など別の悪質な言動も伴う場合は、法的責任を検討する際の事情になり得ます。
企業がフキハラを把握しながら放置していた、被害によって休職や退職に至ったといった事情も判断材料になり得ます。ただし、慰謝料請求の可否は、行為の内容や継続性、被害との関係、証拠、企業側の対応など、個別の事実関係によって異なります。法的対応を具体的に考える場合は、記録を整理したうえで専門家へ相談しましょう。
企業がフキハラを防ぐためにできる対策
フキハラは行為者に自覚がない場合もあるため、発生後の指導だけでなく、日頃から予防の仕組みを整えることが重要です。企業は、どのような態度が周囲への圧力になるのかを共有し、従業員が問題を相談しやすい環境をつくる必要があります。
研修、相談窓口、評価制度やコミュニケーションの見直しを組み合わせると、個人の感情だけに問題を押し付けず、職場全体で改善に取り組みやすくなります。
ハラスメント研修の実施
フキハラの予防には、不機嫌な態度が周囲へ与える影響を従業員が具体的に理解できる研修が役立ちます。ため息、無視、物を乱暴に扱う行為などを事例として扱い、本人に悪意がなくても周囲を萎縮させる可能性があることを共有すると、無意識の行動を見直すきっかけになります。
研修には、アンガーマネジメントなど怒りの感情に対処する方法や、感情的にならずに意見を伝える方法を取り入れることも考えられます。一度の研修で終わらせず、管理職を含めて継続的に学ぶ機会を設けることで、感情を周囲へぶつけにくい職場づくりにつながります。
相談窓口の周知と運用
相談窓口は設置するだけでなく、従業員が実際に利用できる状態にしておくことが重要です。連絡先や相談方法を社内で周知し、誰が対応するのか、相談内容をどの範囲で共有するのかを明確にしておけば、被害を受けた人が問題を抱え込む前に声を上げやすくなります。
対面だけでなく、電話やメールなど複数の相談手段を用意する方法もあります。相談が寄せられた際は、相談者と相手のどちらか一方に非があると最初から決めつけず、プライバシーに配慮しながら事実関係を確認する姿勢が必要です。
評価制度・コミュニケーションの見直し
自分への評価が正当ではないという不満は、フキハラにつながる背景の一つです。企業は評価基準や評価理由をできるだけ明確にし、従業員が「なぜこの評価になったのか」を理解できるように説明することが大切です。評価への不満を不機嫌な態度として周囲へぶつける前に、評価理由を確認・説明できる機会を設けることが重要です。
日頃のコミュニケーションも見直しましょう。定期的な面談や意見を伝えられる場を設け、上司と部下が問題を早めに共有できれば、不満やストレスが蓄積する前に対応しやすくなります。評価制度と対話の機会を別々に考えず、感情を適切な言葉で伝えられる職場環境を整えることが予防につながります。
まとめ
フキハラは、ため息、舌打ち、無視、不機嫌な表情や物音などを通じて周囲に心理的な負担を与える行為です。モラハラやパワハラと重なる場合はあるものの、フキハラ自体を直接定義する法律はありません。被害を感じたときは、相手の機嫌に巻き込まれず距離を取り、言動を記録したうえで社内外へ相談することが大切です。自分が行為者になっていないかも振り返り、企業は研修や相談窓口、評価制度・コミュニケーションの見直しを通じて早期発見と予防に取り組みましょう。
職場のフキハラを防ぐには、個人への注意だけでなく、管理職のマネジメント力や職場全体のコミュニケーションを見直すことも重要です。DYM(株式会社DYM)の人材育成・研修事業では、新卒社員から管理職までを対象に、コミュニケーション研修や管理職研修など、企業の課題に応じた研修を提供しています。職場環境の改善や従業員同士が円滑にコミュニケーションを取れる組織づくりを進めたい企業は、DYMの人材事業をご活用ください。
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よくある質問
Q. 相手が誰に対しても不機嫌な場合も、職場の問題として考える必要がありますか?
特定の人だけに向けられた態度でなくても、周囲が萎縮したり、必要な報告や相談をためらったりしているなら、職場への影響を確認する必要があります。フキハラは、不機嫌な表情や口調などを通じて周囲に心理的な負担を与える行為として整理されています。 相手が誰に不機嫌なのかだけで判断せず、態度が繰り返されているか、仕事上のコミュニケーションに支障が出ているかを見ましょう。複数の人に影響がある場合も、具体的な言動と業務への影響を分けて整理することが大切です。
Q. 自分に仕事上のミスがある場合でも、不機嫌な態度について相談してよいですか?
自分に明確なミスがある場合は、その点を認めて対応する必要があります。ただし、相手のため息や無視、威圧的な態度まで自分の責任として受け止め続ける必要はありません。仕事上の問題と、相手の態度による負担は分けて整理しましょう。 不機嫌な言動が繰り返され、必要な報告や相談ができないなど業務への支障が出ている場合は、具体的な状況を記録したうえで第三者へ共有する方法があります。自分のミスへの対応と、職場環境についての相談を混同しないことが大切です。
Q. フキハラを目撃した同僚は、どのように対応すればよいですか?
周囲の人が気づいた場合は、どちらか一方に問題があると決めつけず、見聞きした言動を事実として捉えることが大切です。特定の人への無視や冷たい態度が続いているか、報告や相談に支障が出ていないかを確認しましょう。 本人が相談をためらっている場合は、社内の相談窓口や信頼できる上司など、利用できる相談先を確認することも一つの方法です。企業側が対応する際は、プライバシーに配慮しながら関係者への聞き取りや事実確認を進める必要があります。
Q. 相手がストレスや体調不良で不機嫌な場合は、問題にしないほうがよいですか?
ストレスや体調不良が背景にあっても、周囲への影響を確認する必要があります。心身に余裕がないことは不機嫌な態度が表れる要因になり得ますが、ため息や無視などで周囲が萎縮し、業務に支障が出ている場合は別の問題として整理しましょう。 対応するときは、本人の性格だけを責めるのではなく、業務量や勤務時間、休息の状況を確認する視点も大切です。同時に、感情を周囲へぶつけず、必要な内容を言葉で伝えられるようにすることも再発防止につながります。
