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就活コラム
COLUMN

留学経験のある就活生の方へ|就職活動を有利に活かそう

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留学は、日本で普通に学生をしているときとはまったく別の成果を得られる特別な経験です。留学をしたという事実が自分のステータスとなり、就活を優位に運べると考えている学生も多いかもしれません。

しかし今の時代、留学をする学生はめずらしくありません。自らの交友関係を見ても、留学を経験しているのは自分だけではない、という人も少なくないのではないでしょうか。アピールする相手が企業の人事担当ともなれば、さらにたくさんの留学経験者と接しているでしょう。

留学経験があるというだけでは、他の就活生に差を付けることはできません。留学はすばらしい経験ですが、それを就活に活かすためには工夫が必要です。ここから詳しく解説していきましょう。

目次

  1. 留学経験は自己PRやガクチカに活かすことができる
  2. 就活で留学経験を最大限に活かすためには何をしないといけないか
  3. 留学経験を活かすために押さえておきたいポイント
  4. まとめ

留学経験は自己PRやガクチカに活かすことができる

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留学自体は、企業からは特別なことだと捉えられません。しかし、工夫をすれば自己PRやガクチカ(学生時代に力を入れたこと)を作るための、この上ないネタになり得ます。なぜなら留学には以下のような要素があるからです。

・日本で暮らしているとわからない価値観を学ぶことができる
・生活環境が著しく変わるので、困難を乗り越えないといけない場面がある

この2つには、「自身の成長に繋がる」という共通点があります。つまり留学自体は特別ではなくても、留学には自身を成長させるチャンスがたくさんあるのです。自分の成長が感じられる経験談は、自己PRやガクチカにはもってこいの内容です。

こういった点に注目して自身の留学経験を振り返れば、具体的なエピソードを盛り込んだ説得力のある文章を作れます。企業は留学経験のあることを知りたいのではありません。経験を通して、その人がどう成長したかを知りたいのです。

就活で留学経験を最大限に活かすためには何をしないといけないか

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留学経験が自己PRやガクチカに使えるということはわかりました。では、具体的にどのような内容をアピールの題材にすれば良いのでしょうか。以下のポイントを押さえておけば、留学による自身の成長を上手にまとめることができるでしょう。

何の目的で留学を決意したかを伝える

留学を通して成長したいと思っている人は、留学に対しても明確な目的を持って臨んでいるはずです。「留学に憧れていた」「海外に興味があった」のような曖昧な理由を挙げてしまっては、成長したいという気持ちが乏しく受け止められるかもしれません。それでは企業に留学を通して成長した様子を伝えることはできません。

それでは、成長したい気持ちが伝わる理由とは、どのようなものでしょう。例を挙げれば、「アメリカ人は休暇も多く定時に仕事を終えるのに、日本人より合計の労働時間が多いと聞きました。これは働き方の違いによるものですが、そこまで文化が違うものかと、現地のことを知りたいと思っていました」といったところでしょうか。

要するに、漠然とした理由を述べるのではなく、どうして興味を持ったのかを具体的に伝えれば良いのです。なんとなく留学したという人も、掘り下げてみれば興味を惹かれたきっかけがあるはずです。

留学して身に付けたものは一体何かを伝える

留学を通した成長を伝えるためには、何かを身に付けた事実が必要です。何を身に付けたのかを語らずに「留学を通して成長できました」といっても、なんの説得力もありません。

留学をして身に付くものといって、誰しもが思い浮かべるのは語学力でしょう。しかし、語学力で留学経験をアピールするのは、難しいかもしれません。留学をして語学力が身に付くのは当たり前のことだからです。アピールするなら、他の留学経験者より高い水準で身に付けている必要があるでしょう。

では、何を身に付けたとアピールすれば良いのでしょうか。先述したような「多様な価値観への理解」「問題解決能力」などは、答えとして適しているでしょう。日本とは違った環境で過ごしたことで、自分にとってプラスになったことを伝えれば良いのです。

留学する前と後で一体どのような変化があったかを伝える

留学を終えて日本に帰ってくると、異文化に触れたことでものの見え方が変わっていることでしょう。引っ込み思案だったけど、アメリカ人の積極性を見習ってゼミのリーダーを務めるまでになった、という経験があるかもしれません。

自分が何を身に付けたのかを伝える上で、以前はどうだったのかというエピソードを盛り込むと、現在との対比が生まれ、身に付けたものがわかりやすくなります。

また、ニュースで世界情勢などに敏感になっておくのも良いでしょう。「日本ではこう報道されていたけど、現地の人に話を聞いてみたらみんな違った見解を持っていた」などのエピソードを持っていれば、留学経験を活かそうという意志を感じてもらうことができます。

仕事をする上で留学経験をどのように活かしていくかを伝える

留学を通して成長したことを伝えられたとしても、それが仕事に活きてこない内容なら、企業にとってはどうでも良い話になってしまいます。成長した部分を伝える際には、身に付けた能力が仕事面でどういう風に活きてくるかも考えておきましょう。

留学経験から得ることができる「違う価値観を持っている人への理解」「問題解決能力」は仕事面にも大きく活かせる能力でしょう。経験談自体からもそれらを感じ取ることはできますが、自分の口から直接「仕事のこういう面に活かせる」と伝えることが大切です。能力は活かしどころをわかっていて、初めて活きるものなのです。

留学時に生じた課題とそれに対する対処について伝える

留学をした人は、誰しも大なり小なり困難を乗り越えた経験があるはずです。困難を乗り越えるための問題解決能力は、仕事にも直結してくるので、企業に対するアピールにはバッチリです。

よくある例では「英語が早すぎて授業についていけなかった」などがあります。この場合、早口の英語を聴きとれるようになるために、どんな努力をしたのか、それによってどんな変化があったのかを伝えれば良いのです。

問題に対して努力し解決した経験を伝えれば、「仕事でできないことがあったとしても、この人は努力で乗り越えてみせるだろう」と思ってもらうことができます。

現地の方とコミュニケーションを取る際に一体どのような努力をしたかを伝える

現地でどのようにコミュニケーションを取ったかというのも、企業へのアピールに使える経験です。海外で暮らすと、言葉や育ってきた背景が全く違う人と理解し合わないといけません。「クラスメイトたちとどうやって打ち解けたか」などを思い出してみると、人に心を開いてもらうために自分が何をしたかが見えてきます。

仕事はどんなものでも、人との関わりの上で成り立っています。上司や同僚、取引先や顧客など、多くの人と良好な関係を作っていける人が求められるのです。このことを考えると、違った考えを持つ相手と理解し合える能力というのは、どんな企業に対しても強いアピールポイントになり得るとわかります。

留学経験を活かすために押さえておきたいポイント

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留学していることを就活に活かす方法は、まだまだあります。ここからはさらに具体的に掘り下げて、さまざまな方法を取り上げていきましょう。

留学経験だけを話さない

留学していることだけを話そうと思うと、企業へのアピールは上手くいかないかもしれません。前項でも伝えた通り、留学をしていることではなく、企業にとってはその人がどう成長しているかが重要だからです。

つまり、話の内容が留学していることだけでは、企業の人にその人の人柄が伝わりにくいのです。どのような価値観を持っているのかは、普段の行動の中に表れています。伝える内容が多すぎるのも良くないですが、過去の行動を踏まえて「これは海外で学んだことと一貫性がある」と感じるものを意識してまとめてみてください。

例えば「高校時代の部活で厳しい練習に耐えた経験があったから、現地での困難にも屈することはなかった」といった具合です。行動に一貫性があるほど、エピソードには説得力が出ます。

留学経験を相手にわかりやすく伝えないといけない

コミュニケーション全般においていえることですが、好印象を与えられるエピソードを持っているのに、伝え方が下手だと台無しになってしまいます。

相手に伝わりやすい話し方を身に付けるには「PREP法」という文章の書き方を参考にしましょう。PREP法では「結論→根拠・理由→具体例→結論」の順番で文章を書いていきます。例を挙げると以下のようになります。

「私は留学を通して違う価値観を持った人と理解し合える力を養うことができました(結論)」

「なぜなら言葉も考え方も違う他国の人たちと、良好な関係を築くための努力をしたからです(根拠・理由)」

「留学して間もないころ、私はルームメイトと馬が合わず、ほとんど会話をしませんでした。それでは現地での生活を有意義なものにできないと感じ、ルームメイトと話し合いの場を設けお互いに対してどう思っているのかを徹底的に話しました。その結果ルームメイトとの間に誤解があることがわかり、無事打ち解けることができたのです(具体例)」

「この経験から私はきちんと相手の意見に耳を傾ければ、多くの相手とは理解し合うことが可能だと学びました(結論)」

PREP法は文章の書き方ですが、話をするときにもこの順番を意識すると、ぐっと伝わりやすくなります。

語学力の有無を伝える際はTOEFL等のスコアを伝えないといけない

外国で生活していれば語学力が身に付くのは当然の話で、自己PRにするには他の留学経験者よりも優れていることを見せる必要があると前項でも触れました。数値化できるものを使えば、自分が優れていることをわかりやすく伝えられるでしょう。TOEICやTOEFLのスコアがそれにあたります。

一般的な企業が新入社員に求めるTOEICのスコアは、600点前後といわれています。しかし、自己PRとして使うには、ビジネス英会話が理解できるレベルに達している必要があるでしょう。ビジネス英会話を理解するには最低でも700点が必要です。

自分史を書いて留学経験について整理する

留学していたことを自己PRに活かそうと思っているならば、自分史を書いて自分の価値観を明確にするところから始めると良いでしょう。自分の価値観が明確になれば、以下のような自己PRに使える材料が浮かんでくるはずです。

・どうして自分は外国で勉強したいと思ったのか
・元々持っていた価値観で活きた場面はあったか
・経験する前と後でものの感じ方はどう変わったのか

変化があった部分を見つけるには、やはり今までの自分を振り返ることが一番有用なのです。

海外かぶれを出さない様にする

何度もいいますが、留学を経験していること自体は珍しいことではありません。それを通して成長できたことは自己PRにはなりますが、海外にいたことを得意げに思っているような内容は良い印象を与えません。

例えば滞在していた国のことを必要以上に褒めたり、逆に悪いところを並べたりといった内容です。企業は外国のことを知りたいのではありません。重要なのはその人が経験を通してどう変わったのかということで、滞在していた国がどうかは関係がないのです。

まとめ

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留学していたことは、上手に活かせば就活を有利に運ぶ武器になります。成長に繋がったこと、そして社会人になったときに活かせるという根拠があれば、効果的なアピールポイントとなるでしょう。

海外生活を通して自分がどう変わったのかを考えることは、就活に限らず自分の生き方に直結します。せっかく日本を飛び出して貴重な経験を積むことを選んだのです。それを自分の人生に活かさない手はありません。

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